歯周病を放置するとどうなる?口内や全身に及ぼす影響
2026年7月10日
こんにちは。新宿区西新宿、都営大江戸線「新宿西口駅」直結、「新宿駅」西口より徒歩2分にある歯医者「新宿駅前サイナス歯科・矯正歯科」です。

歯周病は、日本人の成人の多くがかかっているとされる身近な病気です。しかし、自覚症状が少ないために気づかないうちに進行していることが多く、治療をせずに放置してしまうケースも少なくありません。歯茎の腫れや出血、口臭といったサインを見逃して放置すると、歯を失う原因になるだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼすことがわかっています。
この記事では、歯周病を放置するとどのようなリスクがあるのか詳しく解説します。歯周病かもと不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
歯周病とは

歯周病とは、歯を支える組織が細菌によって炎症を起こし、徐々に破壊されていく病気です。主な原因は、歯と歯ぐきの間にたまったプラーク(歯垢)に含まれる細菌で、この細菌が繁殖することで炎症が始まります。
まず歯ぐきに軽い腫れや出血といった症状が現れる歯肉炎の段階から始まり、放置されると歯を支える骨にまで炎症が進む歯周炎へと移行するのが一般的な流れです。歯周病は進行がゆっくりで、初期段階では自覚症状が少ないため、気づかないうちに悪化しているケースも少なくありません。
また、歯周病菌は嫌気性菌とよばれる酸素を嫌う細菌で、歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)に定着しやすい性質をもっています。歯周病は、大人の約8割がかかっているともいわれるほど身近な疾患であり、年齢に関係なく誰にでも起こりうることから、日ごろのセルフケアと定期的な歯科受診が非常に重要とされています。
歯周病を放置するとどうなる?

歯周病は、初期の段階では痛みが少ないため見過ごされがちですが、実は深刻な影響をもたらす病気です。進行するにつれて、口の中だけでなく全身にもさまざまな悪影響を及ぼすことが明らかになっています。
歯を失う原因になる
歯周病が進行すると、歯を支えている歯茎や骨が徐々に破壊されていきます。初期のうちは歯茎の腫れや出血だけで済みますが、やがて歯と歯茎の間に深い溝(歯周ポケット)ができ、細菌がさらに奥へと入り込んでいきます。
これが続くと、歯を支えている骨が溶けていき、最終的には歯がぐらついて抜け落ちることもあります。中高年以降の方が歯を失う最も多い原因が、実は虫歯ではなく歯周病なのです。
歯を失うと噛む力が弱くなり、食べ物を十分に噛めなくなるだけでなく、見た目や発音にも影響が出ます。また、歯を1本でも失うと周りの歯にかかる負担が増え、ほかの歯の寿命を縮める可能性もあります。
口臭が悪化する
歯周病が進行すると、口臭が強くなります。歯周ポケットの中で細菌が増え、嫌なにおいのガスを発生させるためです。特に朝起きたときや、空腹時ににおいが気になることがあります。自分では気づかないうちに周りの人に不快な思いをさせていることもあり、人間関係や仕事の場面で気になる方も少なくありません。
口臭対策として口をゆすぐだけでは根本的な解決にはならず、原因である歯周病を治療することが必要です。
食事の質が低下する
歯周病が進むと、噛む力が弱くなったり歯がぐらついたりして、食べ物をしっかり咀嚼することが難しくなります。その結果、やわらかいものや食べやすいものに偏った食事になりやすく、栄養バランスが崩れるおそれがあります。
よく噛まずに食べると消化にも負担がかかり、胃腸への影響も無視できません。歯周病は口の中だけでなく、食生活全体に影響を与える病気といえるでしょう。
全身疾患のリスクが高まる
歯周病は単なる口の病気にとどまらず、体全体の健康とも深く関係しています。歯周ポケットで増殖した細菌や炎症性物質が血流に乗って全身に広がることで、さまざまな病気を引き起こす可能性があるのです。
糖尿病の悪化
歯周病と糖尿病は密接に関係しており、互いに症状を悪化させることがわかっています。歯周病による炎症が体内のインスリンの働きを妨げ、血糖コントロールが難しくなるためです。
逆に、糖尿病のある人は免疫の働きが弱まり、歯周病が悪化しやすくなります。
心疾患・脳卒中のリスクが高まる
歯周病菌は歯ぐきの炎症部分から血管内に入り込み、全身をめぐることがあります。この細菌が血管の内壁に炎症を引き起こすと、動脈硬化が進行しやすくなり、結果として心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まるとされています。
例えば、ある研究では、歯周病がある人はそうでない人に比べて心疾患を発症する確率が1.5倍ほど高くなるという報告もあります。血管の健康を保つためにも、口の中の炎症を放置しないことが重要なのです。
肺炎などの呼吸器疾患を引き起こす
歯周病菌が唾液や食べ物とともに気管から肺に入り込むことで、肺炎などの呼吸器疾患を引き起こすことがあります。特に、高齢者や免疫力の低下した方は、誤嚥性肺炎のリスクが高く、歯周病を放置するとその危険性がさらに増します。
口腔内を清潔に保つことは、呼吸器の健康を守るうえでも非常に重要なのです。
早産や低体重児出産のリスクが高まる
近年の研究では、歯周病が妊娠中の女性にも影響を及ぼす可能性があることがわかってきました。具体的には、歯周病をもつ妊婦は、早産や低体重児出産のリスクが高まるとされています。
これは、歯周病によって産生される炎症性物質が血流を通じて子宮に影響を及ぼし、子宮収縮を引き起こすためと考えられています。妊婦にとって、歯周病は見逃せないリスク因子のひとつといえるでしょう。
治療が複雑になり、費用がかさむ
歯周病は初期のうちであれば、歯のクリーニングや生活習慣の見直しで改善できることが多いです。しかし、進行してからでは治療が長期化し、歯周組織の回復は見込めないこともあります。
予防や早期治療であれば通院回数も少なく、経済的にも負担が軽く済みます。歯周病は進行すればするほど、治療が複雑かつ高額になる病気だということを理解しておきましょう。
歯周病を治療する方法

歯周病の治療は、進行の程度に応じて段階的に行われ、歯を残すことを目標とします。主に以下の方法があります。
歯周基本治療
歯周基本治療とは、歯周病の進行を抑えるための最初のステップになる治療です。
具体的には、歯科医師や歯科衛生士による歯垢や歯石の除去(スケーリング)、歯の表面を滑らかに整えるルートプレーニング、患者さまへの正しい歯みがき指導などが行われます。これらの処置によって、歯ぐきの炎症を和らげ、歯を支える組織の回復を促します。
また、必要に応じて噛み合わせの調整や生活習慣の見直しも行われます。歯周基本治療は、歯周病を治すうえで欠かせない土台づくりとなる重要な工程です。
歯周外科治療
歯周ポケットが深くなり、スケーリングやルートプレーニングだけでは改善が難しい場合には、歯周外科治療が検討されます。この治療では、局所麻酔をしたうえで歯ぐきを開き、目視で歯石や感染組織を除去したり、失われた骨の再生を促す処置を行ったりします。
歯周病の進行度や状態に応じて治療内容は異なりますが、外科的な対応によって歯を残す可能性を高めます。
定期的なメンテナンス
歯周病は再発しやすい病気です。そのため、治療後も定期的な歯科医院でのメンテナンスが欠かせません。3〜6か月に1回程度の頻度で通院し、歯ぐきの状態をチェックしてもらうことで、トラブルを早期に発見できます。
また、プロのクリーニングを受けることで、セルフケアでは落としきれない汚れも除去でき、清潔な口腔環境を維持しやすくなります。歯周病の再発を防ぐには、日常的なケアと歯科医院での予防管理の両方を続けることが大切です。
歯周病を進行させないために自宅でできること

歯周病は日々のセルフケアと生活習慣の見直しによって、進行を抑えることが可能です。以下に、自宅で継続的に実践できる予防策をご紹介します。
正しい歯磨きの習慣を身につける
歯周病を予防するうえで最も基本となるのが、毎日の歯磨きです。ただし、ただ磨くだけでは十分とは言えません。歯と歯ぐきの境目や奥歯の裏側、歯並びの重なった部分など、汚れがたまりやすい箇所を意識して丁寧に磨くことが重要です。歯ブラシは毛先が細く、やわらかめのものを選び、力を入れすぎず優しく動かすようにしましょう。
また、1日2回以上、できれば毎食後の歯磨きが望ましく、時間をかけて磨くことでプラークの除去率が高まります。歯科医院で歯磨き指導を受けるのも、正しい磨き方を身につけるうえで有効です。
デンタルフロスや歯間ブラシを活用する
歯と歯の間には、歯ブラシだけでは落としきれない汚れがたまりやすく、歯周病の原因になることがあります。こうした部分には、デンタルフロスや歯間ブラシを使うのが効果的です。
デンタルフロスは狭いすき間に、歯間ブラシは少し広めのすき間に使うとよいでしょう。毎日のケアに取り入れることで、より清潔な口内環境を保てるようになります。
生活習慣を見直す
歯周病の予防と進行抑制には、日々の生活習慣を整えることも非常に重要です。特に、喫煙は歯ぐきの血流を悪化させ、免疫力を低下させるため、歯周病を進行させやすくなります。
喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病の進行が早く、治療効果も出にくいとされています。禁煙を検討することは、歯周病対策として非常に有効です。
また、バランスの取れた食事を心がけることで、歯ぐきの健康を維持するために必要な栄養素をしっかりと補えます。ビタミンCやカルシウム、タンパク質を意識的に摂取することが大切です。
さらに、質のよい睡眠を確保し、ストレスをため込まない生活を送ることで、身体全体の免疫力が高まり、歯周病をはじめとするさまざまな病気への抵抗力が強くなります。
定期的に歯科医院を受診する
どれだけ自宅で丁寧にケアをしていても、歯周病の初期症状を完全に見逃さずに対応するのは難しいです。そのため、専門的な目でチェックしてもらうために、定期的に歯科医院を受診することが大切です。
歯科医院では、歯周ポケットの深さや歯ぐきの状態を確認し、必要に応じて歯石除去やクリーニングを行います。歯石は自宅のブラッシングでは取り除けないため、専門的な処置が必要です。
まとめ

歯周病は痛みが少なく進行しやすいですが、放置すると歯を失う原因となるだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼすことが明らかになっています。また、妊娠中の早産リスクや治療費の増大といっリスクも考えられます。
歯周病の悪化を防ぐには、毎日の歯磨きに加え、デンタルフロスや歯間ブラシの活用、禁煙、バランスの取れた食事、十分な睡眠など、生活習慣全体を整えることが重要です。さらに、定期的な歯科受診によるプロのチェックとケアを受けることで、歯周病の再発や悪化を防げるようになります。
自分では気づかないうちに進行する歯周病を見逃さないためにも、今日からできる予防とケアを意識して、健康な歯と体を守りましょう。
歯周病にお悩みの方は、新宿区西新宿、都営大江戸線「新宿西口駅」直結、「新宿駅」西口より徒歩2分にある歯医者「新宿駅前サイナス歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、「可能な限り痛みを抑えた、削る量が少ない、歯の神経を守る治療」を心がけています。お仕事などが忙しい方向けに「短期集中治療」にも対応しています。ホームページはこちら、24時間対応のWEB予約もございますので、ぜひご活用ください。

■この記事の監修者
日高 英治
経歴
- 2006年 日本大学歯学部 卒業
- 2007年 日本大学歯学部付属病院にて研修修了
- 2008年 日髙歯科 勤務
- 2009年 太陽歯科西日暮里診療所 勤務
- 2012年 太陽歯科花畑診療所院長として勤務
- 2014年 YOU歯科クリニック開設
- 2024年 新宿駅前サイナス歯科院長として勤務
資格・所属学会・団体
- 国際インプラント学会 認定医
- ジンヴィ(旧白鵬)インプラントアドバイザー
- 日本口腔インプラント学会
- インプラント再建歯学研究会100時間講習修了


