子供の矯正歯科

初めに～「予防矯正」と「インビザライン矯正」の「違い」

当院では2つの方向性で小児矯正治療を行っています。

1つは、歯並びが悪くなる原因を取り除き、歯並びの悪化を防ぐ「予防矯正」。
もう1つは、すでに悪くなった歯並びをマウスピースで整える「インビザライン矯正（マウスピース型矯正装置）」。

お口の状態や年齢によりプランが変わるのですが、目安として下記をご覧ください。

	予防矯正	インビザライン矯正
対象年齢	◎5歳～8歳／〇9歳～12歳	8歳～10歳
目的	鼻呼吸の獲得 健全な口腔周囲筋肉の獲得 悪い歯並びの予防	気になる歯並びを改善
お口の状態	口腔習癖がある（口呼吸等）	歯並びが悪い

それぞれの詳細は下記ボタンをクリックしてご確認ください。

• 予防矯正
• インビザライン矯正

【予防矯正】早期に治療を開始することで様々なメリットが生まれます！

実は「歯並びが悪くなる原因」というものが存在します。
それを改善せずに、歯だけを並べることもできますが、そもそもの問題が改善されていないので、徐々に歯並びが後戻りしてくることがあります。これを改善したのが「予防矯正」です。

これまでの治療法と予防矯正を簡単にまとめましたのでご覧ください。

「従来法」と「予防矯正」の違い

	従来の小児矯正	予防矯正
装置	ワイヤー等の装置を利用。取り外し式と固定式のものがある。	取り外しできるマウスピース型装置を利用。
抜歯の可能性	ある	低い
治療後の保定装置 （リテーナー）	必要	必要ない
後戻り	歯並びが悪くなる原因は改善されないため、歯並びが戻る可能性がある。	歯並びが悪くなる原因を除去するため、治療後の後戻りは少ない。
歯並びの綺麗さ	綺麗に整う。	審美性よりも機能性の回復を優先させるため、一般的な矯正と比べ若干歯並びの綺麗さは劣る。
トレーニングの有無	行わない。	1日数分のトレーニングを自宅で行う必要あり。
副次的効果※この効果は必ず発生するものではありません。	特になし	正しい姿勢の獲得 アレルギー改善 アトピー改善 いびきの改善 喘息の改善 免疫機能の向上 飲み込み機能の向上

上記の表にある通り、予防矯正には、アレルギー改善、アトピー改善、免疫力の向上などの副次的効果もあります。

歯並びを整えるだけではなく、お子さんの健やかな成長・健康も達成したい方は、予防矯正をお勧めします。

予防矯正の「具体的な治療法」

予防矯正では大きく分けて2つの治療を行います。

• 1つは悪習癖を改善するトレーニング
• 2つ目はマウスピース型の装置による咬合誘導

それぞれ紹介します。

「悪習癖」を改善するトレーニング

矯正治療なのにトレーニング？

このように思われる方もいると思います。
実は、歯は継続的な力が加わることによって動きます。例えば、舌が常に歯に振れている状態でも、それが継続されるだけで歯は動いてしまいます。これらを「悪習癖」というのですが、これらをトレーニングで改善することで、歯並びが悪くなるのを防ぎます。具体的には次の悪習癖を改善します。

【口呼吸】	呼吸には「鼻呼吸」と「口呼吸」があります。「口」呼吸をしていると顎の成長を妨げます。顎は歯が並ぶための土台ですので、顎が発達しないと歯が適切に並ぶことができず歯並びが悪くなります。
【舌癖】	普段何もしていない時に、舌が歯に触れている場合、この癖に該当します。たとえ弱い力でも継続的に加わる舌の力によって歯並びは崩れてしまいます。
【逆嚥下】	飲み込む時に舌を前に突き出したり、口の周りにグッと力が入る飲み込み方（逆嚥下）は歯並びに影響を与えます。舌や頬の筋肉が歯に力を加えるためです。

「マウスピース型装置（プレオルソ）」
による咬合誘導

「日中1時間」と「就寝時」
のみの装着でOK

取り外し型なので
お子さんの負担はほぼなし

「プレオルソ」という装置を利用します。

先ほどもお伝えしましたが、継続的な力が加わると歯が動きます。お口の中でその力を加える可能性があるのは「舌、頬の筋肉、唇の筋肉」です。

プレオルソは、自然とこれらの筋肉のバランスを調整してくれるので、歯並びは適切に並んでくれる原理になります。

【インビザライン矯正】悪い歯並びを綺麗に整える

すでに歯並びが崩れてしまっているお子さんには、インビザラインの子供バージョン「インビザラインファースト」をご提案しています。

次のようなメリットがあります。

• 透明なので「目立ちにくい」
• 「取り外し」が簡単
• ワイヤー矯正よりも「痛みが少ない」
• 治療前に治療後の歯並びを「シミュレーション」できる

どれも従来のワイヤー矯正装置にはない特徴となります。
デメリットは下記になります。

• 1日20時間以上の装着が必要

食事中や歯磨きをするとき以外は装着していただく必要があります。

その他、次のような「うれしい特徴」もあります。

特徴１「虫歯」になりにくい

矯正治療中は装置が邪魔をしてブラッシングがしにくい状態にあります。特にワイヤー矯正の場合はそうなります。
そのため虫歯になってしまうリスクがあるのですが、マウスピース型の装置の場合、食事中や歯磨きの際は取り外ししていただけるので虫歯リスクを軽減することができます。

特徴２「通院回数」が少ない

ワイヤー矯正の場合、毎月通院しワイヤーの調整が必要でした。
しかしインビザライン矯正では1.5～3ヵ月おきの通院で済みますので、来院のための負担が軽減されます。

特徴３「部活動や楽器演奏」も継続できます

ワイヤー矯正の場合、楽器やスポーツに一定の制限がありました。ワイヤー矯正は金属の装置のため、口の中を傷つけてしまうリスクなどがあるためです。しかし、インビザラインの場合は「取り外し」できますし、そもそも金属の硬い装置でもないので、そのような制限はありません。